こんにちは!
アスレティックトレーナーズルーム BASE代表の
須川 雄介(すかわ ゆうすけ)です。
このブログでは、スポーツ現場で
アスリートのコンディション作りをサポートする専門家
”アスレティックトレーナー”が、
アスリートや運動愛好家、また
そのご家族や指導者の方々に役立つ情報を
発信していきます!
第33回は、
骨折が疑われる時の病院のかかり方
について
少し刺激的なタイトルで始まりましたが、
まず大前提として
病院の診断や処置を
批判する内容ではありません!
あらかじめ理解して読み進めてください
大丈夫って言われたのに…
治療院やスポーツ現場で
痛みや不調への施術をしたり
相談を受けていると、
病院では骨には異状ないと言われたのに、
いつまで経っても
痛みが無くならない…
なんて話をよく聞きます
場合によっては

これは
病院での診断や処置が間違っていた
ということなのでしょうか?
実はそうではありません!
骨折が見つかりづらいパターン
見た目で明らかに変形している場合は別ですが、
実際に骨折が起こっていて
キチンと病院で診察を受けても、
骨折が見つかりづらい場合があります
以下のような状況で様子を見ても
症状が変わらない場合は注意が必要です
①痛めた直後
特に疲労骨折や
ヒビ(不完全骨折)のような
骨がズレていない小さな骨折の場合、
痛めた直後には
骨折がキチンとレントゲンに映らない
場合があります。

また
周りの炎症や
腫れ・内出血に隠れて
判別しきれない
ことも多いです
②背骨や関節などの骨折
以前こちらの投稿でも解説しましたが、

背骨 関節の中 骨の中
といった
構造が複雑な部分の骨折は
レントゲンだけでは確認しきれない
可能性があります

その場合MRIやCTでの検査が
必要になりますが…
病院によっては
レントゲンしか置いていない
場合もあるようです
また大きい病院では検査を受けるまでに
時間が掛かってしまう事もあるので、
出来るだけ早く判断が必要です
③痛みがそこまで強くない

骨折=激痛
というイメージがありますが…
特に、高齢者やスポーツ選手の場合、
痛みに慣れていて異変に気づきにくいこともあります。
そのため、
「捻挫だと思ったら実は骨折だった」
なんてことも珍しくないので注意が必要です
④症状が長く続いている
骨折は

ぶつかったり転んだりといった
一度の衝撃で起こるもの
ばかりではなく


疲労骨折のように
負担の繰り返しで起こるもの
もあります
そのため
最初に診断を受けた時は
折れていなくても、
無理して動き続けたりした結果
後から骨折が起きている
可能性はあります
もう一度診察を受けるべき判断基準
上で説明したような可能性を踏まえて、
以下のような場合は
MRIやCT検査を受けられる整形外科で
再度診察してもらうよう
アドバイスすることが多いです
・痛みや腫れ、
内出血が引かない
・腫れや内出血が
どんどんひどくなる
・体重をかけると
強い痛みを感じる
・いつも通り動かせない
(曲げきれない・伸ばしきれない・
引っ掛かる・不安定な感じがする)
・日常生活に支障をきたすほどの強い痛みが続く
これらの状態が1週間以上
経っても続く場合は
隠れた怪我が無いか
もう一度確認してもらうべき
だと考えています
まとめ
最初にもお伝えしたように、
病院の診断や処置が間違っているわけではありません!
ただ骨折に限らず
怪我した後・診察を受けた後も
刻一刻と身体の状態は変化していくので、
直後は問題ないと思われても
後から症状が見つかったり
変化してくることも十分あり得ます
いつまでも症状が変わらない
少しでもおかしいと感じたら、
様子を見るのではなく一刻も早く
医師などの専門家の判断を仰ぎましょう