成長期・育成年代のアスリートにマッサージは必要か? 「治してもらう」から「自分で整える」への第一歩

こんにちは!
アスレティックトレーナーズルーム BASE代表の
須川 雄介(すかわ ゆうすけ)です。

このブログでは、スポーツ現場で
アスリートのコンディション作りをサポートする専門家
”アスレティックトレーナー”が、
アスリートや運動愛好家、また
そのご家族や指導者の方々に役立つ情報を
発信していきます!

第55回は
成長期・育成年代の
アスリートに対する
マッサージなど専門的なケアの考え方
について

目次

子どものうちから
マッサージを受けてもいいのか?

前回の記事では
休養 コンディション作り
重要性について解説しましたが…

当院にも日々のコンディションを整える目的で
マッサージなどのケアを受けに来る
小学生・中学生のアスリートが一定数います。

「試合や練習が続いて疲れている」
「身体が重い」
「どこか動きが悪い気がする」

理由はさまざまですが、
保護者の方が“早めにケアを”と考えて
来院されるケースも少なくありません

一方で、

育成年代のアスリートには
マッサージのような
受け身のケアはすべきではない

この年代は人に頼らず
自分でコンディションを整える方法を身につけさせるべきだ!

という意見を持つ専門家も多いです

そこで今回は、
アスリートのコンディション作りを
サポートする専門家
アスレティックトレーナーが、
育成年代アスリートにおける
マッサージやケアの考え方
について解説します!

育成年代に本当に必要なのは
「治してもらう」ことではない

基本的には私も、

育成年代のアスリートには
自分でコンディションを整える方法を身につけさせるべきだ!

という意見に賛成です

アスリートに大事なのは
ただ受け身で専門家に
痛みや不調を治してもらう

ことではなく、

自分の身体の状態に気づいて
言葉にできる力

コンディションの変化を感じ取る力

どうすれば良い状態に近づくのかを
考えコントロールする力

を身に着ける、すなわち

自分で自分の身体やコンディションを
管理できるようになる
ことです

レベルの高いアスリートほど、
スポーツの技術や体力だけでなく
こういった部分への意識も高いもの

子供のうちから自分の身体やコンディションへの
向き合い方を身に着けておく
ことは、
今のパフォーマンスを高めるだけでなく
長くスポーツを続けていくうえでも
非常に大切な力になります

誤解してほしくないのは、
何があっても全部自分で
何とかしなければならないという
話ではありません!


明らかなケガや
運動や日常生活に支障が出るレベルの
強い症状や不調は
迷わず病院や専門家の力を借りましょう

症状の出ている場所は
「被害者」であって「犯人」ではない

痛みや不調があるとどうしても
「その場所をどうにかしなければ!」
考えてしまいがちですが、
実際には
その場所に原因があるわけではなく
本当に問題があるのは

他の部位や機能である

というケースが非常に多いです

例えば

これらの症状は

本来その動きの負担を担うはずなのに
仕事をしていない他の部位や機能
犯人


であり、

その負担を肩代わりしている
被害者
痛みや不調が出ている部位


ということになります

しかしこれを正しく判断するのは
大人のアスリートでも至難の業です

セルフケアが大事なのは
分かっていても…

保護者や指導者の皆さんから
「ストレッチしなさい」
「ちゃんとケアしなさい」

と繰り返し指導していただいて、
子どもたちも
セルフケアやコンディション作りが大事なのは
何となく分かっていると思います

しかし今度は
今の自分のコンディションに対して
何をどのくらいやればいいのか

分からない
という問題にぶつかります

ストレッチをすればいいの?
休むべきなの?
トレーニングすべきなの?


何をどのくらいやればいいの?

そしてこれを自分で考えて選ぶのも
育成年代の子どもたちにとっては
非常にハードルの高い作業です

専門家のケアは「気づき」と「体験」を得るために使う

だからこそ私は、
専門家のケアや指導を「きっかけ」として使う
のは大いにアリだと考えています

専門家の手を借りることで、

自分では思ってもみなかった
身体の問題点に気づく

なぜそこに

負担がかかっていたのかを知る

問題点を改善すると
実際に痛みや不調が軽くなったり
パフォーマンスが上がる経験をする

この「気づき」と「体験」は、
何よりも強い学びになります

しかし注意すべきなのは、
ケアを受けて良くなった、だけで終わらせない
ようにすること

いくらケアを受けてその場では整っても、
元の負担の掛かり方・生活習慣のまま
時間が経てば
コンディションも元に戻ってしまいます

だからこそ大事なのは、

なぜ良くなったのか?

その状態をキープするためには
何が必要なのか?

これらをキチンと理解して、
セルフケアやトレーニング・日々の過ごし方など
自分でやるコンディション作りに
繋げてもらう
ことです

専門家のケアはあくまでも
コンディション作りの一部
でしかありません

どんなに凄腕の専門家にみてもらっても、
どんなに高価なサプリメントや器具を使っても、
普段の過ごし方やコンディション作りが
おろそかであれば意味はないのです

まとめ

このように、育成年代のアスリートに対する
マッサージや専門家のケアは
「禁止する」でも「依存させる」でもなく、教育の手段として使うべき
だと考えています。

自分の身体に興味を持つ
👇
問題点に気づく
👇
良い状態を体験する
👇
それを自分で再現するための
取り組みを学んで継続する

この流れを作れるのであれば、
専門家のケアは育成年代のアスリートにとって、非常に価値のある“学びの場”になります

「治してもらう」ではなく、
自分で自分のコンディション作りを
出来るようになるために

その視点を保護者・指導者・専門家が
共有して伝えられることが、
成長期・育成年代のアスリートにとって
一番大事なことだと思います

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この記事を書いた人

岩手県出身/
「トップアスリートの当たり前」を「みんなの当たり前」に
スポーツ科学を基に、ケガ予防・コンディション作りのための知識からエクササイズまで発信します❗

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