スポーツ現場におけるケガからの競技復帰の流れ④運動・スポーツに復帰するまで

「アスレティックトレーナーズルーム BASE」代表の須川 雄介(すかわ ゆうすけ)
です。
このブログでは、スポーツ現場で選手のコンディションを総合的にサポートする
”アスレティックトレーナー”が、アスリートや運動愛好家、またそのご家族や指導者の方々に役立つ情報を発信していきます!

第7回の今回は、
アスレティックリハビリテーション(運動復帰するまで)の流れ
について解説します!

目次

トップアスリートの現場における復帰の流れ

特にトップアスリートの現場やトレーナーのサポートがある環境では、ケガをした後このような役割分担で競技復帰を目指していきますが、今回はその中でも日常生活レベルから運動・スポーツに戻るまでの段階について解説します!

具体的なアスレティックリハビリテーションの流れ

前回の記事では、日常生活レベルから運動・スポーツに向けてのリハビリを開始する段階について説明しましたが、


今回は特に復帰までの後半の段階「訓練後期」「復帰期」までについて解説します❕

訓練後期

アスレティックリハビリテーションの前半「訓練前期」では、段階的な体力や動きのリハビリテーションを行いましたが

この訓練後期では

・さらに負荷をかけた筋力の強化
・持久力の強化
・バランス、反応、協調性のトレーニング

を行っていきます。

「筋力の強化」はこれまでの段階でも行っていますが、
訓練前期で各部位の動きや複数部位の連合運動が正しく習得されている
ことでさらに負荷を上げ、実際の運動やスポーツの強度に近づけていくことが出来るようになります。

「持久力の強化」は訓練前期や患部外トレーニングで部分的に行っている場合もありますが、
全身運動が再開出来るようになってから
の方が、実際の運動やスポーツの強度に近づけていくことが出来るようになります。

「バランス・反応・協調性のトレーニング」は、
訓練前期で習得した各部位の動きや複数部位の連合運動も、それ単体では意味がありません。
訓練後期ではそれらを正しいタイミング・バランス・位置で発揮するトレーニング
をすることで、実際の運動やスポーツの動きをする準備をしていきます。

訓練前期で 修理した各パーツを

訓練後期で 組み立てて完成させ、動くようにする

イメージですね❕

復帰期

訓練後期までで機能的・体力的に運動・スポーツに戻れるレベルに到達したら、
ここで初めて実際の運動・スポーツの動作を再開していきます❕
この運動・スポーツに戻れるレベルというのはその人がやる種目やポジション・運動レベルによって様々
なため、医師や専門家(アスレティックトレーナーやスポーツをみている治療家・S&Cトレーナー)の判断を仰ぐ
事が望ましいです。この段階でようやく実際の運動やスポーツの100%の動きや負荷を掛ける事が出来るようになります。

まとめ

ようやく運動・スポーツに復帰する段階までこぎつけました❕
実際はそれぞれの期を独立して行うのではなく、同時進行で進める場合が多いですが、大事なのは
「きちんと段階を踏んでリハビリを進めること」
です。

面倒だし、そこまでやらなくても今まで出来てたし…

と思うかもしれませんが、これを無視することで

・再開してすぐ痛みが戻ってしまった
・軽減はしたが痛みや違和感がずっと残っている

・痛くはなくなったが、以前と同じような動きやプレーが出来なくなった
・同じようなケガや症状を定期的に繰り返してしまう
・他の部分のケガや不調が増えた

といった問題が発生するリスクが高まり、
運動・スポーツを再開するまでに余計に時間がかかるという事態になりかねません
そしてこれを個人の判断だけで行うのはかなり難易度が高いです…
ぜひ医師や専門家(アスレティックトレーナーやスポーツを専門にみている治療家・S&Cトレーナーなど)
に頼りましょう❕

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

岩手県出身/
「トップアスリートの当たり前」を「みんなの当たり前」に
スポーツ科学を基に、ケガ予防・コンディション作りのための知識からエクササイズまで発信します❗

コメント

コメントする

目次